多くの自動車メーカー(完成車メーカー)は、製造実行システム(MES)を使用して、俊敏性(アジリティ)の向上とスループットの最適化を行なってきました。MESは具体的な生産工程を適用し、作業指示を順調に管理し、資産の最適な稼働を維持するよう、プラント全体にわたって活動を調整します。オンプレミスで展開される従来のMESソリューションは、基幹システムおよびサプライチェーンシステムと統合され、特定の生産要件に対応するためのカスタマイズも可能です。
非効率なシステムとサイバーセキュリティリスク
MESプラットフォームは並外れた可視性と制御を実現し、デジタルトランスフォーメーションとスマートマニュファクチャリングの基盤となるものです。しかし、従来のMESのオンプレミス展開やカスタマイズ設計という特性は、その実装と維持に必要となる規模の大きいITおよびエンジニアリングリソースを社内でもっていない企業にとっては重荷となります。例え国内本社では人員を揃えていたとしても、海外支店ではどうでしょうか?
次のような話に聞き覚えはありませんか? 手作業で在庫を管理し、注文や品質情報はExcelスプレッドシートで追跡して、シフトごとの生産数はホワイトボードで更新します。収集したデータは各部署で管理するため、タイムリーな意思決定のためにプラント全体、まして企業全体にわたってデータを標準化して集計するのは、極めて困難で時間がかかります。
内製したツールは人知れず増えがちなため、システムやデータの重複がよく起こります。実際、どれだけのシステムが存在するか、また、それらによって起こりうるサイバーセキュリティリスクについての把握はできないものと思われます。バラバラなソリューションのつぎはぎでは、効率的で応答性の高いオペレーションの構築に必要なコンテキスト化されたデータを利用できません。また、生産管理についても、プラント全体または企業全体にわたる一貫性のあるアプローチを適用することができません。
より優れた方法としてのクラウド型MES
弊社のクラウド型MESは、日々の生産を管理し、品質基準を満たし、市場投入までの時間を短縮してコストを削減するために必要な機能を提供します。また、ITおよびエンジニアリングリソースが社内になくてもMESをすぐに導入できます。ある自動車部品メーカー様は、クラウド型MESの導入で、納期遵守率を80%台半から98%に向上しました。また、他の自動車部品メーカー様は、OEE (Overall Equipment Effectiveness: 設備総合効率)をリアルタイムで確認できるようになったことで、年間900万米ドルを節減しました。
柔軟性に優れたクラウド型MESで、他にどんなことが期待できるでしょうか?
- 迅速な実装: テンプレートを利用して、短期間での実装が可能
- 自動ソフトウェアアップデート: 常に最新の状態を維持し、最新技術とイノベーションを利用
- 専門家によるIT管理とサポート: クラス最高レベルの稼働率とセキュリティを維持
- 大がかりな初期投資が不要: SaaS (Software as a Service: サービスとしてのソフトウェア)費用は、経費として計上可能
ロックウェル・オートメーションのクラウド型MESである「Plex」は、ERP、サプライチェーン管理、品質管理、産業用IoT (IIoT)、分析機能をもち、37カ国・675社以上のお客様に導入していただいています。MESについてご質問などございましたら、こちらからお気軽にお問合せください。また、Plexについて詳しく説明しているオンラインセミナーを用意していますので、以下のボタンをクリックして登録の上ご視聴をお願いいたします。