Loading
ケーススタディ | 自動車およびタイヤ
Recent ActivityRecent Activity
5 分

ミシュラン社でAGVの集中制御により省エネと業務改善を実現

CO2排出量の削減、安全の向上、生産効率の向上、コスト削減は夢物語ではなく、現実のものとなっています。

Share This:

LinkedInLinkedIn
XX
FacebookFacebook
PrintPrint
EmailEmail
Michelin container on track in night lights

昼も夜も、雨の日も晴れの日も、クーネオにあるミシュランの工場では、シャトルカーがノンストップで行き来しています。トラックほどの大きさの6台の無人搬送車(AGV)は、電動モータを搭載し、生産現場と保管倉庫を隔てる1,500mを365日24時間ノンストップで走行します。ロックウェル・オートメーションのレベル2監視システムから直接出される積み下ろしの指示に従います。

まるで子供のリモコンカーを巨大に再現したようなその姿は、工場を見下ろす高台を歩く人々を魅了します。しかし、これは巨大なゲームではありません。ミシュラン社のためにジョルダーノ社がロックウェル・オートメーションと共同で作り上げた、現在世界でも類を見ない革新的なプロジェクトなのです。これは、デジタルトランスフォーメーションとインダストリ4.0をサポートする最先端技術のアプリケーションにおける卓越性の一例です。このプロジェクトの導入により、ミシュラン社は、サステナビリティ(持続可能性)、安全、効率性、そして何よりも運転コストの面で重要な利益を得ることができました。このプロジェクトは高度にカスタマイズ可能であるため、屋外で大きな荷物を扱う必要のあるどのような企業にも適応可能です。このプロジェクトは、ミシュラン社の他の生産拠点で実施することに大きな関心を呼び起こし、食品&飲料や製薬分野で活動するイタリアの重要な工業会社での実施もすでに検討されています。

このようなケースはよくあることですが、すべては顧客から提示された特定のニーズから始まりました。イノベーションへの強いコミットメントと優れた工場モデルを常に特徴とするミシュラン社は、クーネオ工場での輸送システムと完成品の積み下ろしを最適化したいと考えていました。そのため、生産エリアの末端から物流センターまでタイヤを搬送するためのトラックと、荷役作業のために物理的にトラック本体に出入りする運転手つきのフォークリフトにかわる、新しい荷役システムの導入が必要でした。

工場の構造上、従来のハンドリングシステムを使用することができないため、ミシュランは複数のサプライヤに代替ソリューションの提案を依頼しました。屋外での作業と1,500mもの距離が必要なため、経験豊富なサプライヤでさえも複雑さを増していました。そこで、既成概念にとらわれず、「使えるものは何でも使ってみよう」というブラウンフィールドプラントと同じ発想が必要とされました。1924年創業のイタリア企業で、現在では世界的なシステムインテグレータとして知られるジョルダーノ社は、シャトルの輸送インフラを構築するための工事や、特殊な車両を供給するEsatroll社との連携にもめげずにこの難題に挑戦しました。そしてジョルダーノ社は、同社がロックウェル・オートメーションのOEMゴールドパートナであることを背景に、長年の付き合いがあるロックウェル・オートメーションに白羽の矢を立てたのです。シャトルの制御には、ロックウェル・オートメーションがミシュランの工場で標準的に使用しているレベル2通信システムとAGVシステムを統合することが重要でした。

一見すると、AGVで管理する倉庫物流の単純なアウトソーシングを思い浮かべるかもしれません。しかし、実際には、他の類似プロジェクトにはあまり見られない特殊性があります。まず、生産現場と物流現場が離れているため、大きな工事が必要でした。また、屋内用のAGVとは異なり、道路を走るトラックに近い機械特性を持っているため、車軸や車輪、シャシーなどを備えています。また、天候に左右されないナビゲーションシステムを搭載するなど、ソフトウェア面でも差別化が図られています。さらに、ナビゲーション制御システムはロックウェル・オートメーションのレベル2通信で接続されており、シャトルは中央システムから直接受けた命令に従って機能します。荷役ベイのすべての制御パネル、および工場のレベル2システムとフリート間のすべてのインターフェイスは、ロックウェル・オートメーションの技術によって管理されており、これにより工場の生産と輸送エリア間の接続が可能になります。生産が完了すると、レベル2は、生産エリアの端にあるベイに積み込むべき材料があること、そして物流ポールの別の特定のベイに荷を降ろすべき材料を、お客様が指定しジョルダーノ社がナビゲーションシステムに統合した規則に従って伝達します。オペレーションが完了すると、情報はレベル2システムに送られ、ミシュラン社は常に在庫のパレット数を把握することができます。

先進のデジタル技術を駆使することで、ミシュラン社は年間50トンのCO2排出量を削減することができました。特に、荷役中にバッテリを充電する電気モータ付きシャトルの採用により、ゼロエミッションの目標達成を可能にしました。もう1つの特長は、通信の面からも職場の安全を世界的に高めていることです。ロックウェル・オートメーションのシルバー・テクノロジ・パートナであるProSoftテクノロジ社が提供する無線ゲートウェイ技術により、CIP Safetyプロトコルを通じて、車両とレベル2システム間の情報伝達が容易かつ安全に行なえるようになりました。さらに、ロックウェル・オートメーションのレベル2システムとのリアルタイム処理と通信により、生産と物流の情報交換のスピードが向上し、ミシュラン社は生産と在庫材料のグローバルビューを常時把握できるようになりました。

公開 2022年7月12日

トピック: 自動車およびタイヤ デジタルトランスフォーメーション サステナビリティ(持続可能性) エネルギー
購読申込

最新ニュースと情報をお受け取りになるには、ロックウェル・オートメーションのメールマガジンの購読申込をお願いいたします。

購読申込
お客様へのご提案
Loading
2022年に最も読まれた5つのカスタマストーリー
2022年に最も読まれた5つのカスタマストーリー
ブログ
2022年に最も読まれた5つのカスタマストーリー
トップ企業がデジタルトランスフォーメーションとオートメーションによって、生産性の向上、従業員の能力向上、顧客ニーズの充足にどのように取り組んでいるかをご紹介します。
フォード・モーター・カンパニーは、電気自動車プログラムの推進にロックウェル・オートメーションを採用
フォード・モーター・カンパニーは、電気自動車プログラムの推進にロックウェル・オートメーションを採用
フォード・モーター・カンパニーは、電気自動車プログラムの推進にロックウェル・オートメーションを採用
コラボレーションにより、顧客の需要増に対応したオンタイムの立上げが可能になる
車載制御仕様の簡素化を推進
車載制御仕様の簡素化を推進
ブログ
車載制御仕様の簡素化を推進
ロックウェル・オートメーションの新しい自動車仕様フレームワークにより、EVメーカは一貫性を向上させ、市場投入までの時間を短縮することができます。
  • セールス
  • カスタマケア
  • TechConnectサポート
  • 一般的な質問
  1. Chevron LeftChevron Left ホーム Chevron RightChevron Right
  2. Chevron LeftChevron Left 企業情報 Chevron RightChevron Right
  3. Chevron LeftChevron Left ニュース Chevron RightChevron Right
  4. Chevron LeftChevron Left ケーススタディ Chevron RightChevron Right